concurrent.futures
Python
で非同期実行を行うためのモジュールです。
標準ライブラリに含まれているのでインストールの必要はありません。
なお、concurrent
パッケージに含まれるモジュールは現時点でfutures
のみです。
実装
マルチスレッドの場合、ThreadPoolExecutor
を用います。
1秒かかる処理func
を8回実行したいとしましょう。
1 | from concurrent.futures import ThreadPoolExecutor |
ThreadPoolExecutor(max_workers=4)
としてワーカーを4つ作成しています。
そのため処理が8/4=2で約2秒で終わります。
では、ワーカーを6つに増やすとどうでしょうか。考えてから実行してみてください。
マルチプロセスの場合、ProcessPoolExecutor
を用います。
1 | from concurrent.futures import ProcessPoolExecutor |
マルチプロセスでも同様の高速化ができましたね。
今回のケースでは、速度面では違いはありません。
解説
func
と呼ばれるI/Oバウンドな処理を模擬した関数を実装しています。
I/Oバウンドとは、I/Oに負荷がかかることを意味しており、
ディスクの読み書きが遅い場合や通信の遅延が大きい場合に当たります。
I/Oバウンドに対しては、マルチスレッドとマルチプロセスはいずれも有効です。
(サンプルコードの通り)
一方、CPUバウンドな処理については、マルチスレッドによる高速化は期待できませんので使い分けに注意してください。
1 | from concurrent.futures import ThreadPoolExecutor |
逐次処理とマルチスレッドの違いはあまりなく、マルチプロセスが最も速いはずです。
記事情報
- 投稿日:2020年4月2日
- 最終更新日:2020年5月4日